« 雪の大内宿へ | トップページ | 星峠の棚田へ »

2011年5月28日 (土)

酸ケ湯温泉から鶴の湯温泉へ

酸ヶ湯(すかゆ)温泉から鶴の湯温泉へ

 東日本大震災から二ヶ月近く経ち、東北自動車道も走れるようなので三ヶ月前に予約した青森と秋田の温泉に行く事にした。

 インターネットで酸ヶ湯(すかゆ)温泉のライブカメラを観ていたら、5月2日に雪が降っているので、念の為タイヤをスタッドレスに付け替え準備完了。

出発日関東の予報は雨になるようだが、東北方面は晴れるようなので天候の心配は無いようだ。

 朝5時55分に市原インターを通過、さすがにこの時間だと渋滞は無いがトラックが多いな。

佐野サービスエリアを過ぎたあたりから車の量がだいぶ減ってきた。

 福島県に入ると段差ありの表示板が目立つようになった、ハンドルを取られないように気を付けて運転しないと!

 警察車両がやけに多いな、ナンバーを見たら県外車なので災害応援に来た警察車両のようだ。

 盛岡インターを過ぎると桜がまだ咲いている、ひょっとしたら弘前城の桜がまだ見られるかな?

微(かす)かな期待を抱いてしまうな、でも今回は以前混んでいて日帰り入浴の出来なかった酸ヶ湯(すかゆ)温泉に入るのと、20年前に訪れた鶴の湯温泉にもう一度入るのが目的なのだ。

 11時30分に岩手山サービスエリアで昼食にする、まだ食べた事の無いじゃじゃ麺にしようかとも思ったが、また冷麺を注文してしまった。

でも麺の硬さとつるつる感が何とも言えない食感で美味しい。

お腹が満たされたので出発だ、目的地まではあと少し、気を引き締め安全運転で行こう。

 12時40分に十和田インターを降り発荷(はっか)峠展望台へ向かう、13時15分に展望台へ到着し車を降りると外は寒い、おまけに霧が出ていて十和田湖は全然見えない。早めに切り上げて乙女の像に会いに行こう。

Dpp_0059_4

休屋の駐車場には連休後のためか車は数台しか止まっていない、それでも駐車料金は取るんだよな。

十和田湖の遊覧船にも乗客は何人も乗っていない。

風がちょっと強くて薄手のジャンパーでは寒いDpp_0060_3位だ、早く乙女の像に会って宿に向かおう。

湖畔の波打ち際を歩いて行くと乙女の像が待っていてくれたが、私の乙女はどこで待っているのだろう?

体が冷えない内に出発だ。

 途中奥入瀬渓流に降り散策するが、シーズンではないのでハイカーやスケッチをする人もいない。

これから新緑を目当てに人が押し寄せるのだ 蔦(つた)温泉を過ぎて標高が高くなると山肌や道路の両側には残雪がある、5月の中旬だというのに雪景色が見られて得した気分だ。

暫(しばら)く走ると硫黄(いおう)の臭いが車内に入ってきて、温泉に来たなと感じさせてくれる。

坂を下ると酸ヶ湯(すかゆ)温泉が見えてきた、かなり車が止まっているけど皆宿泊客なのだろうか?ロビーに入るとまだガスストーブが焚(た)かれているが、夜になるとかなり冷えるのかな?

チェックインを済ませ部屋に案内されるとさっPhotoそく喉(のど)を潤(うるお)そうとしたが、この旅館の部屋には冷蔵庫は設置されていないので、自販機を利用しなくてはいけない。

部屋にもガスストーブがあるが、なぜエアコンを設置しないのか仲居さんに聞いたら、硫黄(いおう)ガスで室外機が腐食(ふしょく)してしまうので設置していないそうだ。

そんな強いガスで人間は大丈夫なのだろうか?

缶ビールを飲み部屋で休憩した後、目当ての  ヒバ千人風呂へ向かうと先客が6人いたが、女性は1人だけだ、風呂は写真で見るより小さい感じで混浴のマナーについての注意書きが張り出してある。

ここには洗い場は無くただお湯に浸(つ)かるだけの風呂のようだ、体を湯で流してから湯船に浸(つ)かると少し熱めの硫黄泉(いおうせん)が心地よく、足元から湧(わ)き出しているお湯を顔に浸(つ)けたら目に入り沁(し)みる、沁(し)みる、目が痛い!かなり酸性の強いお湯なんだな。

Photo_3

 風呂からあがって部屋で食事を待っている間も、体に染(し)み着いた硫黄(いおう)の臭いがするので、何となく温泉の効果があるように思えてくるな。

 食事には岩魚(いわな)の骨酒(こつざけ)を頼んだが今一だった、岩魚(いわな)を一回しか焼いていないから風味が出ていないのだ、何回も訪れている富山県の民宿では一回焼いた魚を一度天日干(てんぴぼ)しにして、酒を注ぐ前にもう一度焼いていると話していたけどな。

文句を言ってもしょうがない、ここにはここのやり方があるのだからこれを頂くしかないのだ。

 食事が済みテレビを観ながらお腹を休めていたが、寝る前にもう一度お風呂に行って来よう。

今度は体を洗わなくてはと、もう一つの内風呂に行くと先客は外国人だった、カリフォルニアから来たそうだが湯船に肩まで浸かって温泉を満喫(まんきつ)しているようだ。

体をボディシャンプーで洗ったから、さっきの温泉成分が流れてしまったかも知れないので、もう一度ヒバ千人風呂に入ってから寝る事にする。

 今朝は早起きをしたので9時になると眠くなりそのまま寝てしまった。

朝の目覚めは4時半、朝風呂に行くともう先客がいたのには驚(おどろ)いたな。

朝食は6時45分からだが、まだだいぶ時間があるので外へ出てみるとかなり寒い、ロビーに戻りパンフレットを見ている内に朝食の時間になった。

朝食はバイキングだ、湯治場の宿なので焼き魚に、納豆、玉子と海苔の朝食をイメージしていたのでびっくりした。

朝食の時間が早かったので出発は7時40分、Dpp_0074_3暫(しばら)く走ると雪の回廊(かいろう)になった、昨日もあったが雪が融けてきて倒れた枝が顔をだしとても雪の回廊(かいろう)と呼べるような状態ではなかった、ここは高さこそ低いが雪の壁だ。

 

 とりあえず弘前(ひろさき)公園を目指して走るが途中の城ヶ倉(じょうがくら)大橋で小休止、この橋が無いと谷を下り坂を上って来ないと反対側には渡れない、時間もかかるし狭い道路で危険もあるだろう。

弘前(ひろさき)に近づいても桜は目に入らない、もうほとんどが葉桜になっている事だろう、予定を変更して以前寄る事が出来なかった青函トンネル記念館に行く事にする。

 五所川原から日本海側へ出て竜泊(たつどまり)ラインを走り山越えだがここの景色が素晴らしい、左手には海が迫り途中から一気に山越えになる道路がはっきりと見える。

また頂上付近には駐車場があり展望台があるが今日は雲が出ていて下界が見えないので通り過ぎて竜飛(たっぴ)へ向かう。

Photo_6

 風車を見ながら下って行くと青函トンネル記念館がひっそりと待っていた。

駐車場には車が2台あるだけ、中に入ると構想から完成までを映像やパネル、模型で展示してありまたケーブルカーに乗って海底にある体験坑道に行けるのだが、予定を変更して来た為時間に余裕がない、残念だが次回のお楽しみとしておこう。

Dpp_0101

 竜飛崎(たっぴざき)の駐車場に車を止め、津軽海峡冬景色歌謡碑に行き、赤いスイッチを押し石川さゆりの歌声を聴く。

Dpp_0103

その先にある車の通れない国道の階段国道は歩くと20分近くかかり疲れるので写真に収めるだけにした。

Dpp_0106

 来た道を引き返し十三湖大橋へ向かう、着いてみると予想していた橋と違いガッカリだ、琵琶湖(びわこ)大橋のように全長の長い橋をイメージしていたのだ。

Dpp_0105

むしろ中島遊歩道橋の方が橋の部分は木製で木の香りがして、こっちの方が橋としては魅力があるな。

 お昼も過ぎお腹が空いたので、以前に寄った道の駅十三湖高原へ行き、とても美味しかったしじみラーメンを注文。

今回もしじみのダシが出ていて美味しい、入っているしじみの数も半端ではなく30個以上あるのではないだろうか?

 お腹もいっぱいになったので今日の宿へ向かって出発だ。

浪岡(なみおか)インターから東北道に入り鹿角(かづの)八幡平(はちまんたい)インターで高速を降り、また山越えをしなくてはならない。

八幡平(はちまんたい)アスピーテラインに近くなると道路の両側の山肌には雪が残っている、

スタッドレスタイヤを履(は)いているけど道路に雪が無くて本当に良かった。

 田沢湖高原に来るとまだ桜がつぼみだ、標高が高いので寒くて開花が遅いのだろう。

鶴の湯温泉の標識が出てきた、しかし道路が舗装されているけど穴だらけで慎重に運転しないと車を傷付けてしまいかねない。

Dpp_0116

20年振りに鶴の湯温泉の駐車場に到着、懐かしいな!もっと早く来て名物の“山の芋鍋(いもなべ)”が食べたかった。

 部屋に案内されるとさっそくビールを注文して喉(のど)を潤(うるお)し一息いれる。

今朝入った温泉の硫黄(いおう)の臭いがまだ腕に残っているが、ここには女性専用を除いて6つの風呂があるから早く入らないと食事までに全部を回り切れないぞ。

Photo

まずは混浴露天風呂の脱衣所の中にある、中の湯でお湯に馴染(なじ)もうとしたが少し熱めの湯だ。

頭の血管が切れないようにゆっくりと体を沈めて熱さに慣(な)れさせる。

Photo_2

体が温まったところで扉の向こうの混浴露天風呂へと進むと、底には小石がいっぱい敷き詰められていて当たり具合によっては足の裏が痛い。

しかも底からお湯が湧いていて時々ガスも出てくる。

通路に面した所は笹で目隠しされていて覗(のぞ)けないように配慮されている。

屋根の下にはランプが吊るされていて秘湯(ひとう)の雰囲気を醸(かもし)し出している、夜に入浴したらさぞロマンチックだろうな。

Photo_3

さて次は白湯だ、混浴露天風呂で長湯をしたので軽く浸かって隣の黒湯へ入る。

黒湯も時間をかけないで入浴。

Photo_4

残るはあと2つだが食事の時間が気になって時計を見るとまだ大丈夫だ、食事の時間を遅くしておいて正解だった。

Photo_5

一階の内湯でやっと体を洗う事が出来、二階の内湯でのんびり温まりこれでビールが美味いぞ。

 食事は鶴の湯温泉名物の“山の芋鍋(いもなべ)”がある、待ちわびた一品で芋(いも)をすり、団子にして、

Photo_6

きのこや野菜と一緒に煮込んだ味噌仕立ての鍋だ。

美味しいのでお代わりをするが、まだ他にも料理がいっぱいあり食べ切れない。もったいないな。

 今日の宿には部屋にテレビが無いので暇な時間をどうやって過ごそう、風呂に入るか寝るしかないな。

混浴の露天風呂に入り空を見上げると多くの星が目に映る、空気が澄んでいるからの星空だろう、都会では見られない光景だな。

 部屋に帰ると食事の時に飲めなかった冷酒を寝酒に、10時に布団に入りそのまま熟睡。

朝は4時50分に目覚め、そのまま風呂へ向かう。

昨日と同じでまず中の湯で体を馴染(なじ)ませ、次に混浴露天風呂でゆっくり景色を眺めながら手足を伸ばす。

十分堪能した後白湯、黒湯、一階内湯、二階内湯と6ヶ所の湯船を制覇。

しかし酸ヶ湯温泉に浸かった後は硫黄の臭いが中々消えなかったが、鶴の湯温泉の硫黄臭(いおうしゅう)はあまりきつくないな。

 朝食まではまだ時間があるので外へ散歩に出る、温泉に来ての散歩はすがすがしくて気持ちがいい。

家の近くにも山や森あって、清らかな川が流れていたら散歩に行く気にもなるだろうに。

 朝食を済まし今日も7時40分に出発だ。

たつこ姫に会い角館に寄って後は帰るだけだが、弘前(ひろさき)の桜が終わっていたのだから枝垂桜(しだれざくら)は終わっているだろうな、武家屋敷通りを見て帰ろう。Dpp_0118

 日本一の水深423メートルの田沢湖を半周するとたつこ像が現れた、若さと美しさを永遠に保ちたいと願いをかけ、お告(つ)げの通りに泉Dpp_0122の水を飲んだら龍になり湖の底に沈んだという、伝説のお姫様だが一人寂しくどこを見ているんだろう。

 

角館(かくのだて)にDpp_0132着いて駐車場に車を止めるがガラガラだ、やはり連休過ぎだから空いているんだな。

反対側のトイレの脇に桜が咲いていた、まだ他でも咲いているのかな?かすかな期待が湧

Dpp_0123_2

(わ)いてきて、武家屋敷通りへ行く途中にも枝垂桜(しだれざくら)が咲いている、しかし喜んだのも束の間、通りに出ると花は見えなく葉桜だ。

Dpp_0128

通りを散策して帰る事にしよう、桜が終わって

いたおかげで早めに出発する事が出来た。

9時45分に角館を後にして、大曲インターから秋田自動車道に入り東北道へと走るが仙台に来たら雨が降ってきた、その後は止んだり降ったりの繰り返しだが渋滞する事もなく17時40分に市原インターを通過し無事家に帰り着く事が出来た。

2011年5月10日(火)~12日(木)

« 雪の大内宿へ | トップページ | 星峠の棚田へ »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。